アマゾン川流域には河口都市ベレン、1,600km上流の町マナウス、3,900km上流の都市イキトスがあるがその他にも小さな町や村は多くある。ベレン、マナウス、イキトスは人口も多く遠洋航海用の船が接岸できる港があるが、小さな町や村には港がなくて大型船から小型船に乗り換えて品物などの取引をしている。
アマゾン川は雨季と乾季の水位の差が大きい。乾季と雨季ではアマゾン川の水位は20m以上も違うところがあり、数十万平方キロメートルの熱帯雨林が雨季には水没する。アマゾン川の近くで暮らす人々は、雨季になれば水没してしまう地域「バァルゼア」と雨季でも水没しない「テラフィルメ」と呼ばれる地域を知っており、乾季や雨季に適した暮らしを行なっている。アマゾン地方の交通手段は船が重要である。ジャングルには道路も通っているが、アマゾン川には橋が一つもかかっていないので、船を主な交通に利用している。
アマゾン川の流れは絶えず変化しており、大きく蛇行して蛇行部分が切り離された三日月湖になる。そしてその肥沃な土壌と強い日光によって樹木は瞬く間に生長し、三日月湖はやがて埋まって元の熱帯雨林に戻り、再びアマゾン川が蛇行して三日月湖になるという変化を絶えず繰り返している。
あまりにも巨大な川であるため、本流にはダムが一つも作られておらず開発から取り残されているので、アマゾン川は世界一健康な川(世界一汚染の少ない河川)でもある。アマゾンの熱帯雨林は世界の二酸化炭素の4分の1を酸素に変えているといわれているが、最近では木材を切り出したり工業用の木炭の生産や畑を作るために森林破壊が続いており、自然環境破壊の問題も起きている。また沿岸に住む人たちは生ゴミや汚物をアマゾン川に垂れ流しているが、世界の他の河川のような公害問題が起きていないのはアマゾン川の規模が桁違いに大きいからに過ぎない。アマゾン川は地球の最後の水資源の宝庫とも言われている。
アマゾン川の川幅は広く、海洋から中流域まで船舶が乗り入れることが可能である。かつてはゴム栽培が盛んであり、中流域のマナウスは天然ゴムの集散地として栄えた。
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このゴム産業には日本人の海外移民も多数参加した。1900年代前後にペルーやブラジルに移住した日本人の一部が、ゴム採集やゴム工場の肉体労働者として働いていた。このため、マナウス付近やボリビアのリベラルタなどには現在も日本人の子孫が多く暮らしている。
生物
アマゾン川流域が形成されたのはとても古く、2 - 5億年前の古生代にまで遡る。また、長年生態的条件や気象的条件が比較的安定していたため、セルバと呼ばれる熱帯雨林や水中の世界でも、豊かで多様性に富んだ動植物が数多く見られる。
魚類では、肉食の淡水魚であるピラニア、淡水化したサメやエイ、1億年以上前から姿を変えることのない古代魚など、大西洋で見られるよりも多い2,000種類以上が発見されている。ちなみに、ミシシッピ川では250種、ヨーロッパ全体では150種といわれる。
アマゾン川流域には、約250種類の哺乳類、約1,800種類の鳥類が生息している。 特に昆虫全体に至っては、100万種以上が生息していると推測されている。
哺乳類では、川にすめるように進化したアマゾンカワイルカやコビトイルカが知られている。
ポロロッカ
大潮の時に海水と川の流れがぶつかり合い、大きな波となって川を遡る現象が発生する。この現象をポロロッカという。一般的な海の波が20 - 30秒で消えるのに対し、ポロロッカによる波は30分以上持続する。