互恵的利他主義の機能のために、自然選択はそれぞれの個体の複雑な心的システムをひいきする。そこには他者へ恩恵を施す傾向、ズルをして搾取する傾向、恩恵に返礼し、ズルに報復する傾向が含まれる。以下のような心的メカニズムは互恵的利他主義をうみだし維持する直接要因となる。
感情:他者を好む傾向、友情、好感の持てる知人に対する利他的行動の動機付けとなる。
道徳的攻撃性:「いかさま師」は互恵主義者のこのようなポジティブな感情を利用するため、いかさま師を見つけ排除するシステムは自然選択によって対抗適応として選択されやすい。利他主義者は違反者に献身的な行為を続けるのではなくて、違反者の態度を変えさせようとする。このメカニズムは非互恵的個体を教育したり、極端なケースでは隔離したり、傷付けたり、追放する。
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感謝と同情:感謝は利他行為への返報を動機づける。同時にコスト/利益比への敏感さも統制するだろう。同情は受益者の状態に応じて、行為者の利他的行為の動機付けとなる。
罪の意識:いかさまを発見されれば友好的な関係は終わり、違反者にとっては大きなコストとなる。したがって選択圧は違反者に不正行為の償いをし、それを繰り返さないと他の個体に納得させるような心的メカニズムを形成するよう働く。罪の意識は違反の埋め合わせと将来の互恵関係の再開の動機付けとなる。落ち込みのような特定の精神的メカニズムは誠実さや和解を強化し、促すメカニズムと見なせるかも知れない。